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【T5】タイミングベルト交換

T5エンジンタイミングベルト交換をご紹介

今回は最近依頼が多くなってきたT5のエンジンタイミングベルト交換を紹介していきたいと思います。

タイミングベルトとは

タイミングベルトとはSOHC、DOHCエンジンで主に使われているゴム製のベルトの事で(ゴム製といっても芯は化学繊維の丈夫なファイバー製です)端的に役割を説明するとクランクシャフトというピストンの上下運動を回転運動に変える芯棒がありそのクランクシャフトの回転をシリンダーの上にある吸排気バルブに伝えて同調させバルブ開閉をさせる(バルブはカムシャフトの回転で開閉)。つまりクランクシャフトの回転とバルブ開閉の間をとりもつのがタイミングベルトです。

タイミングベルトが切れると…

このタイミングベルトが切れてしまうと吸排気バルブは作動しなくなります。吸気も排気しなくなるので当然エンジンは止まります。ですが一瞬で止まってくれればよいですが回転するものには惰性というのがあり、ましてや走行中ですとタイヤの回転はエンジンにダイレクトにコンタクトしている為、クランクシャフトは強制的に回されてしまいます。上下運動するピストンは開いたまま止まってしまっているバルブに当たってしまいます。これによりバルブが曲がったりバルブを内包しているシリンダーヘッドにダメージがはいります。そうなるとエンジン内部に及ぶ多大な修理が必要になります。

タイミングベルトは定期交換部品

タイミングベルトは切れる前兆があるわけではありません。ベルトカバーを外して目視点検したりメーカーの推奨交換時期に沿って交換します。また補器類のドライブベルトと違ってタイミングベルト交換は簡単ではありません。ですので「心配だから毎年交換」というのもコストがかかります。一昔前の輸入車はタイミングベルトの推奨交換時期を早い場合で4年4万キロとしていたりしましたが現在の輸入車ではタイミングベルトの幅や厚みを広げたり素材などの改良により推奨交換時期が大幅に伸びてきました。今回のT5(TDI)では10年10万キロが目安になると思います。注)T5でもエンジンバリエーションによってタイミングベルト駆動でない場合もあります。T6も同様です。

T5TDIのタイミングベルト交換

前置きがやたらと長くなりすいません。。。

T5TDIのタイミングベルト交換です。タイミングベルト交換のご用命でご入庫いただきました。綺麗な大事にされている個体です。横置きエンジンですのでタイミングベルト交換の為にエンジンマウントを外したりターボダクトを外したり。。。

これが装着されていたタイミングベルト。車両の走行距離は12万キロでした。見た目ではまだまだ大丈夫に見えますが転ばぬ先の杖です。ちなみに「タイミングベルト切れ」というのはバックリと縦方向に切れるというよりコグ(歯)部分が飛んだり繊維が剥離したりする事が多いです。

新品のタイミングベルトとテンショナーやプーリー

今回、タイミングベルトで駆動しているウォーターポンプ(左下)も同時に交換しました。漏れてなくても同時交換が推奨です。ウォーターポンプが漏れての交換時にタイミングベルトも交換するというパターンもあります。

今回は立て続けに黄色のT5TDIのタイミングベルトも交換しました。車検でご入庫頂き10万キロを超えていた為お勧めさせて頂き交換となりました。もちろんウォーターポンプも同時交換。しかしながらカッコいい個体ですね。

いかがでしたでしょうか。T5もデビューから10年以上経ちますがまだまだ人気があり長く乗られているオーナー様も多く10万キロを超えている個体も多くなってきました。10万キロ超えるとすぐにタイミングベルトが切れるという訳ではありませんが末長く乗る為にはこれらを目安とされるのがよいと思います。他店でご購入されたT5でも修理受付させて頂きますのでまずはお気軽にご相談ください。

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モリタニ